初心者が登山に挑戦する場合、知らないことが多いので何から調べるべきかもわからないことがあります。さらに、調べたとしても、自分に合っているかどうか、判断できない人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、初心者が登山を安全に楽しむために、事前に知っておきたいルールやポイント、必要な道具などについて紹介します。

もくじ

  • そもそも登山とはどんなスポーツ?
  • 初心者が覚えておきたい登山のルール
  • 登山に持っていきたい必需品とは?
  • 初心者が登山で知っておきたいポイント
  • 初心者でも登りやすく楽しめる山は?
  • 初心者は簡単なコース選びがポイント

そもそも登山とはどんなスポーツ?

登山にはいくつかの呼び方があり、登り方に応じて異なります。まず、階段などが整備され標識なども建てられた一般コースを登るのが一般登山です。さらに、一般登山は季節などに応じて無雪期登山と、積雪期登山に分類されます。無雪期登山は山に雪が降らない時期の登山で、ハイキングやトレッキングなど、登頂することが目的です。積雪期登山は山に雪が積もっている冬の時期に行います。スノーバイクやスキーなどを楽しむこともあります。

また、バリエーションルート(崖や大きな岩が転がっているような難しいルート)を選ぶ登山もあります。これは、ボルダリングなどのフリークライミングを楽しむための登山です。選ぶルートによっては、事前に講習会に出てノウハウを知っておかなければなりません。他にも、ピストン山行や縦走など、細かく分類される登山もあります。ピストン山行は山頂までの行き帰りのルートを同じにするスタイルです。縦走は稜線をつたって山を越えていくスタイルで、いくつもの山頂を踏めるという魅力があります。

登山方法によって準備するものや必要な知識・技術などが違います。そのため、あらかじめ、何が必要なのかを十分に調べておき、事故のない安全な登山が楽しめるようにしておきましょう。

初心者が覚えておきたい登山のルール

登山では覚えておきたいルールがいくつもあります。初心者の場合は、そのようなルールを覚えて気持ちよく登山しましょう。まず、登山をしているとほかの登山者とすれ違うことがあります。このときは、「こんにちは」と挨拶します。さらに、相手を追い抜くときは「お先に」と挨拶して、軽くコミュニケーションを取るようにしましょう。ただし、息が切れて声が出にくいときは、目礼でも問題ありません。

また、すれ違う際は登る人を優先させるのがルールです。行く手を塞いでしまうと登ってくる相手のペースを崩し、余計に疲れさせてしまう可能性があります。相手が登ってくるのを待つ側は、山側に寄っているだけなので安全です。ただし、状況に応じて臨機応変に判断し対応することも求められます。もし、自分が登っている側で相手とすれ違おうとしているとき、行く手が混雑していれば必ず声をかけましょう。無理なすれ違いは事故を起こす恐れがあるほか、相手に失礼になるかもしれません。

他にも、ベンチの独り占めや適当な場所にザックを置くこともルール違反となっています。ベンチは登山者全てが使用できる休憩スペースです。よほどの理由がない限り、疲れているからといって独り占めしてしまうと、ほかの登山者が休憩できません。そして、ザックは道標が見えないような場所へ置いてしまうと、ほかの登山者が先のルートがどこかわからなくなる恐れがあります。適当な場所へ置かず、自分の周りか邪魔にならないところを選ぶことが大切です。

また、山の環境を守るルールとして、焚き火の禁止やゴミの持ち帰りなどのルールもあります。携帯コンロの使用や、焚き火などは山火事の原因になるため禁止されています。場所によっては、焚き火が可能なエリアを設けているところもありますが、基本的には禁止なので事前に確認しなければなりません。ゴミに関しては、山を綺麗な状態に保つためにも、必ず持ち帰るようにしましょう。特に、プラスチックや不燃ごみなどは土に還らないため、山に残り続けてしまいます。

登山に持っていきたい必需品とは?

登山中、快適に歩くためにも登山用の靴やレインウェア、ザックなどは必要です。靴に関しては、標高が低く難しいルートでなければスニーカーでも問題ありません。レインウェアは急な悪天候にも対応するためにも持っていきましょう。上下が分かれ、通気性に優れたタイプであれば、中が蒸れないので快適です。ザックは自分に合うかどうかをフィッティングして購入します。自分に合っていないザックは登山中に肩からズレ落ちたり、歩くたび激しく揺れたりすることがあります。無駄に体力を消耗しないためにも、フィットしたザックを選ぶことは大切です。

また、水筒やヘッドランプ、携帯電話、登山用の地図も安全な登山には持っておきたいものとなっています。水筒はペットボトルでも構いませんが、1リットルは持っていきましょう。ヘッドランプは日中でも暗い道では使用します。特に、近くに崖があれば足元を確認するので必要です。携帯電話はいざというときに救助を呼ぶためにも持っておかなければなりません。GPSつきの携帯電話であれば、道がわからなくなっても安心です。登山用の地図は正しいルートで登っていくために必要です。ルートを間違うと、予定していなかった険しい道を登ってしまうケースもあります。

他にも、タオルやティッシュペーパー、おやつなども必需品となっています。タオルは汗を拭いたりケガなどの緊急時にも使用できます。ティッシュペーパーは芯を抜いたトイレットペーパーを持っていくと、より多くの量を持って行けます。山のトイレではトイレットペーパーがないこともあるので、持っておくと重宝します。おやつは登山中のエネルギー補給以外にも、非常食としても活躍するので持っていきましょう。また、遭難したときや、大きなケガを負ってしまったときのことも考えて、保険証とエマージェンシーシートも必要です。

保険証はコピーを持っておいて、ケガをしたときはすぐに病院へ行けるようにしておきます。エマージェンシーシートは保温断熱素材となっているので、病人やケガ人の体温低下を防ぐことが可能です。

初心者が登山で知っておきたいポイント

初心者はいきなり難易度の高い山には登らず、ほかの登山者が多く登りやすい山を選ぶことが大切です。難易度の高い山を登るには、体力と知識、技術が必要になります。初心者の場合はそれらが欠けているため、歩きやすく自分に合った山を選ばなければなりません。さらに、標高の低い山であれば、地図の見方を間違えて思わぬルートを選んでしまっても下山しやすいです。体力に自信があったとしても、低い山から登山に慣れるようにしましょう。

また、初心者のうちは、必ず早朝に出発する必要があります。登山に慣れていないと、自分の体力がどの程度なのかを把握できていません。そのため、途中からペースが落ち、気がつけば下山する予定時刻を過ぎてしまうこともあります。早朝から出発して日没前には下山できるよう、余裕のあるスケジュールを組んでおきましょう。さらに、安全に山を登るためにも、登山に慣れた人と一緒に行くことや、事前に地図で下調べをしておくことも大切です。登山に慣れた人は、いざというときの対処法なども心得ているので、一緒にいると安心できます。そして、事前に地図を調べておくと、登るべきルートをイメージできるだけでなく、絶景スポットがどこかを把握できます。

初心者でも登りやすく楽しめる山は?

高尾山は標高599mで山頂までの歩行時間は1時間45分~6時間程です。東京都八王子市高尾町にあり、公共交通機関でのアクセスが可能なので日帰りでも登山が楽しめます。登山者も多く、初心者向きの山となっています。
高尾山の詳細はこちら

筑波山の標高は877m、ロープウェイを使うと山頂までの歩行時間は1時間10分程度です。ルートによっては5時間30分程かかります。所在地は茨城県つくば市で、周囲にも自然が多いので美しい景色が魅力です。登山コースも複数あるため、登山者のレベルに合わせて上ることができます。
筑波山の詳細はこちら

尾瀬ヶ原は2000m級の山に囲まれた湿原で、福島県南会津郡檜枝岐村にあります。坂道が苦手な人でも歩きやすいというのが特徴です。歩行時間は1時間~3時間弱となっています。
尾瀬ヶ原の詳細はこちら

竹田城址は雲海に浮かぶ古城が見られるとして人気が高く、天空の城でも知られる場所です。所在地は兵庫県朝来市和田山町で、標高は353.7mとなっています。頂上までの歩行時間は片道20~60分程なので、体力があまりない人でも登りやすいです。
竹田城址の詳細はこちら

鳳来寺山は標高が695m、ハイキングコースの歩行時間は4時間程となっています。所在地は新城市門谷字鳳来寺で、約1400年前の火山でできている山です。
鳳来寺山の詳細はこちら

初心者は簡単なコース選びがポイント

初心者が登山を楽しむには、簡単なコースを選ぶことがポイントです。コースの難易度は、地図などで調べられるので事前に把握しておく必要があります。さらに、当日の天候なども調べて、安全に楽しめるようにしておくことが大切です。登山コースによって必要な装備や持ち物が変わってくることもあります。あとから困らないように自分で調べたり、慣れた人に聞いたりして、しっかり確認しておきましょう。

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